加藤事務所 作成データ

ゴム会社における PRTR法の管理チェック事項


1. 原料保管場所の整理整頓
2. ドラム置き場からの液漏れ防止。(コンクリート床、側溝付き)
3. 保管中の屑、こぼれを一個所にまとめ管理し、産廃へ
4. 溶剤タンクではタンクからの揮発を減らし、入出庫時の漏れ防止。
5. 空ドラムからの残った溶剤、可塑剤の漏れ防止
6. ゴム薬品計量時に計量ブースに集塵機設置。集塵機のダスト管理。産廃へ。
7. 計量ブース周りの清掃。ダスト管理し処分。
8. 計量後の空袋中の残った粉を集め、管理し。対象化学品のみは数量管理。産廃へ
9. 空袋の焼却処分では、灰の管理。産廃へ
10. 計量の端数品の処分。管理する。産廃へ
11. 混練り: ロールでは、ロールからの粉舞い。こぼれ。ロール受け皿に落ちた粉、ゴム片の処分。管理。バンバリー、ニーダーでは、集塵機のダストの処分。管理。産廃へ。オイル漏れは?。練り不良品の処分。管理して(できればゴム種別に)。数量管理して。産廃へ。
12. 加硫接着剤関係(ケムロック、シクソン、メタロック等に含まれる溶剤)
:塗布工程、乾燥工程(塗布ブース、オーブン)では、使用量の最適化(減らす)。揮発した溶剤を回収(費用かかる)。水系加硫接着剤への変更。
13. 金具の洗浄では、脱脂工程での溶剤の揮発を抑え、回収する。熱湯での洗浄に変える。洗浄溶剤を捨てない。溶剤のみ回収。
14. ゴムのり引きでは、溶剤の揮発を抑える。ゴムのりの溶剤%を減らす。ゴムのり化する工程を密閉化する。
15. 押出し:押出しスタート時のスクラップ量を減らす。(但し 完全に加硫してしまえば、PRTR法対象外。)。未加硫スクラップを回収し、ゴム別に管理。数量管理。産廃へ。
16. 押出し加硫時のオイル、可塑剤の揮発:測定困難。回収困難。局部排気する。揮発しにくい品種に変更。
17. 余りゴム生地の廃棄は、品種別管理、数量管理、産廃へ。工場内に埋めると問題。
18. プレス加硫時: プレス完了時可塑剤の揮発。局部排気。測定困難。回収困難。
19. プレス加硫の未加硫バリ: 集めて処分。品種管理。数量管理。産廃へ。
20. 加硫缶加硫:加硫缶からのスチーム排水に、対象指定物質が溶け出していないか? そのスチーム排水の処理は?
21. バリ取り: 完全加硫なら問題なし。成型不良バリは対象品で管理必要。
22. 成型不良品:未加硫状態であれば、PRTR法対象内。数量管理して 産廃へ。
23. 下請け会社に練り生地を支給しているケース: MSDSを作成し、支給先に配布する義務あり。配合別に作成。これは、平成12年12月末までに完了しないといけない。さらに衛生労働安全法上の練り生地支給にMSDSが必要(カーボンブラックとプロセスオイル、ホワイトカーボンが1%以上含有されているので)。
24. 排気ダクトが外気に出ているあたりの地表に、ゴム配合剤(粉)がこびりつき、雨水で地表に染み込むケースを注意。清掃。
25. 環境汚染の配合剤はなるべく粉体ではなく、オイル処理品、顆粒品、プリマーブレンド(レノングラン品、マスターバッチ品)を使う。
26. 環境汚染の配合剤は、製造メーカーで計量済みの低融点PE袋入りのものを購入し、自社の工場では、そのまま混練り機に投入する。また自社練りからマスターバッチ購入に変更することも、自社からも排出量を減らすことに有効である。
27. 原材料の工場への搬入時にタンクローリーか、リターナブルコンテナーで受けいれ、そのままバルブ、配管で自社内のタンクに移しなるべく環境に漏れないしくみを作る (溶剤、可塑剤)
28. 配合薬品(粉、粒状)を計量前に保管する時は、密閉容器にいれ 蓋をする。(例えば30kg入りのプラステック箱)。容器内部には蓋の下に十分な空気スペースを作り、蓋を開けた時の粉立ちを抑える。また これらの配合剤の容器を置くたなには、容器の下に大きなトレーを置き、容器からこぼれた薬品を掃き集めやすくし、床におちて環境に漏れないようにする。
29. 配合剤の自動計量機を使用する。これにより計量時の大気、床等への漏れをなくす
30. 配合を変更して、対象有害物質の配合部数を最小限まで下げる。(ゴム物性低下が許される範囲で)
31. 在庫量をコンピュータ管理し、在庫量を減らす。(無駄な在庫を置かない) 在庫量が減れば、その分原料在庫から漏れる量が減る
32. 原料の保管計量時のこぼれ品やバリ、加硫不良品、スタートアップ時スクラップ品の処分方法をはっきりマニュアルで決めておく。その場で適当に捨てない。 こぼれ品、バリ品、スクラップ品を回収する箱をそれぞれ用意し、発生部分により、リサイクルするか、産業廃棄物に出すか、(それらの場合に計量して記録してから)マニュアルで決める
33. 工場排水から漏れ:
大規模なゴム工場には排水処理施設がついているが、排水は処理し排出するだけでなく、なるべく排水をリサイクルして、工場外に流れ出す排水量を減らす。 そのためリサイクルしやすい排水をするためには、機器の潤滑システムを潤滑油からグリースに変更する。 定期的なゴム機械(プレス機、押出し機、混練り機、ロール機)のメンテナンスを行い、機器からのシール部 ガスケット部、ベアリング部からのオイルの漏れを減らす。これにより排水がリサイクルしやすくする。
34. 金具洗浄: 溶剤系の金具洗浄剤を 温水系洗浄、高圧水洗浄、水系洗浄剤(か性ソーダーと水系洗浄剤)に切り替える。
35. フロンがはいった離型剤スプレーを他のエアゾール系離型剤スプレーに切り替える(ほとんど切り替え済みのはず)
36. 産業廃棄物の削減:

工場から排出する産業廃棄物量を減らすには、
l 部品設計変更でバリ発生量を減らす
l 金型の精度向上で発生バリ量を減らす
l リサイクルしやすい材料に変更
l 5Sで整理整頓。バリを減らす
l 作業手順の標準化でスクラップ発生量を減らす
l 押出し条件の適性化で押出し初期スクラップ量を減らす
l いろいろな社内改善運動で、不良品発生を減らす
l 生産性改善で捨てる部分のスクラップを減らす

37. ゴムのリサイクル 、いくつかの方法
l 加硫済みゴムの再生: 熱、薬品、練りエネルギー、スチーム、高温高速押し出し機等で加硫済みゴムの一部は未加硫ゴムに戻せます。(架橋ネットをエネルギーをかけて切る)。その再生したゴムを、新品ゴムコンパウンドに一部(5−20%ぐらい)まぜて使用しリサイクルします。米国では再生処理専門のゴム会社があります。
l 加硫済みゴムスクラップ、バリのゴム粉化: ゴムをゴム粉にします(クラッシャーロールだけでも10メッシュぐらいのゴム粉はできます。30メッシュ以上細かいゴム粉は、グラインダーミルを使用。50メッシュ以上細かい粉は冷凍粉砕機か液体粉砕機を使用)ゴム粉の用途は、接着剤やウレタンと混ぜて 加硫成形しゴムブロックを作り(ゴムタイル、ゴムブロック製品)、2−5%までは未加硫ゴムに混ぜてそのまま使用する方法があります。但しこのリサイクルゴム製品(ゴムタイル、ブロック)の需要があまりないので自社製品にうまく混ぜられるとよいのですが。
l 未加硫ゴムコンパウンド スクラップ: その物性でも使えるゴム製品にまぜて使用します
l あまり加硫がすすんでいないバリ(タイヤ成形時のひじき状のバリ):バリに粉末硫黄を3%まぜてそのまま金型にいれ、やや長め目にプレス加硫をすると、結構きれいなゴムブロックができます
l はっきり「環境にやさしいゴムリサイクル品」と銘打って販売するのも一つの手です。 (但し安くすることと、用途を物性のうるさくない、製品寿命が数年である、公共用製品(例えば工事用ブロック、工事用標識ポールのベース台)に用いるのがよいでしょう。米国では工事用ポール台と公園 庭園の木の下に置く根保護カバーにリサイクルゴムがよく使われています。


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作成、著作: c加藤事務所9.12.2000